まずはインクジェット印刷で色指定を簡潔まとめ!
- 色指定は可能です。ただし「完全一致」よりも“どこまで近づけるか”を合意するのが現実的となります。
- 近づけ方は主に3ステップ:①RIPで近似チャートを製作し→お客様にて選定をいただく
②実媒体で色校正を行う
③必要なら測色で微調整
といった流れがご希望の色に最も合わせた看板を製作する流れとなります。 - 仕上がりは素材(白さ)・プロファイル・照明に左右されます。指定の伝え方を整えると成功率が上がります。
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そもそも看板印刷で色が変わる理由
① 素材の違い:白塩ビ、紙、透明・乳半アクリルなど、地の白さ・透け方が違えば同じインクでも見え方が変わります。
透明材や有色材は白インクの裏打ちで色を安定させます。
② カラーマネジメント:機器や用紙の色のクセを記述したICCプロファイルでデータと出力を橋渡しします。
プロファイルが違えば仕上がりも変わるため、どのICCで処理するかを合わせるのが基本です。
③ 照明条件:昼白色/電球色/屋外夜間など、見る光が変わると色の印象がズレます。
評価条件を共有しましょう(例:D50基準など、ΔE00で差を評価する考え方)。
内照(バックライト)と外照での違い
内照は背面から光が通るため、透過メディアや印刷の重ね(2層・白インク併用)で濃度を確保します。
外照は表面を照らすので、媒体の表面性や光沢・器具の配光で見えが変わります。
色指定の渡し方:これだけ埋めればOK
下のテンプレを書き換えて、そのままメールに貼ってください。色ブレの原因の多くがここで解決します。
- 1) 指定色:Pantone/DIC番号(例:PANTONE 186C、DIC-156)+可能ならLab値
- 2) データ色空間:CMYKのプロファイル(例:Japan Color 2011 Coated など)/RGBの場合はsRGB等を明記
- 3) 参照見本:現物(過去印刷物・チップ)またはPDFカンプ
- 4) 照明条件:店内(電球色)/屋外夜間(外照)/内照(ライトボックス) など
- 5) 許容差:ΔE00の許容範囲を相談ベースで(例:ロゴ厳密/写真は緩め)
- 6) 媒体:白塩ビ/乳半アクリル/透明+白インク裏打ち ほか(変更時は要再校正)
※ 色番号の共有は最短ルートです。サインシティではPANTONE/DIC/日塗工の番号での受け渡しに対応しています。
レベル別:色合わせの現実解(3段階)
レベル1:近似(スピード重視)
RIPソフトの近似色機能でPantone指定をチャート出力→目視または測色で最も近い色を選択→本番。
短納期や大量案件で有効です。
レベル2:厳密(本番条件で色校正)
本番と同じプリンター+インク+媒体でA3程度の校正刷りを作成→確認→微調整→本番。
素材や季節要因で完全一致は困難なこともありますが、合意形成の要です。
レベル3:難色の回避策(蛍光・金銀・強い緑など)
CMYKインクだけでは物理的に再現できない色域があります(蛍光・メタリック等)。
近似色で合意、または対応機の特色インク活用(UV機の白・クリア等)、デザイン側の調整を検討します。
用途別おすすめ設定
用途 | 媒体・印刷 | 色合わせポイント |
---|---|---|
内照サイン(ライトボックス) | 乳半アクリル/透過フィルム+白インク裏打ちや2層印刷 |
昼夜で見えが変わるため、点灯状態で校正。 透過用プロファイル/RIPの濃度設定を調整。 |
外照プレート看板 | 白塩ビ+アルミ複合板 | 器具の配光・光沢の反射でコントラストが変動。番号指定+実媒体校正が安心。 |
ウィンドウ(透明) | 透明塩ビ+白インクの下地 | 地色の影響が大。白の入れ方(全面/文字下のみ)で見えが激変。 |
シール・ステッカー | 白塩ビ(光沢/マット) | RGB→CMYK変換の色落ちに注意。 |
入稿と校正の流れ/費用の考え方
- 色指定フォーマットを記入(番号・ICC・照明・許容差・媒体)。
- データ入稿(PDF推奨/プロファイル埋め込み)。RGBのままは自動変換でズレやすいので注意。
- 校正刷り(必要に応じ実媒体/点灯確認)。季節・湿度により微変動が生じる点は共有。
- 本番印刷→検査→納品。以後同条件でのリピートは再現性が上がります。
※ 価格はサイズ・媒体・校正回数・施工条件で変動します(要見積)。
現場のプロのひとこと
「色は“気持ち”ではなく番号・ICC・ΔEで共有すると早いです。
ロゴは厳密、写真は雰囲気…のように重要度に強弱をつけると、品質も納期も守れます。」
FAQ
Q. Pantoneの番号どおりに完全一致しますか?
A. 近づけることは可能ですが、素材・機種・プロファイルで限界があります。
RIPの近似色チャートや実媒体の校正で合意を取るのが現実解です。
Q. 指定はRGBでもいい?
A. 看板出力は最終的にCMYKで刷ることが多いので、CMYKプロファイルを明記してください。
RGB→CMYK変換で彩度が落ちる色があります。
Q. 測色って必要?
A. ブランドカラーなど厳密な案件では有効です。ΔE00などの指標で「どこまでOKか」を数値で決めると後戻りが減ります。
Q. 内照サインの色が昼と夜で違う…
A. 透過環境では見えが変わります。白インク裏打ちや濃度の二層印刷、点灯状態での校正で調整します。
Q. どう伝えたらトラブルが減りますか?
A. 番号+Lab+ICC+照明条件+許容差の5点セットで共有してください。
色見本帳(DIC/Pantone/日塗工)の番号共有も有効です。
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